ミュージック・ケア

カノンでは、音楽療法の一つであるミュージック・ケアのメソッドを取り入れた活動をしています。

ミュージック・ケアとは・・・
 だれでも、どこでも、いつでも 楽しめる音楽療法「加賀谷式音楽療法」です。音楽の特性の一部を利用して、その人がその人らしく生きるための援助をすることであり、子どもの場合はその子どもの持っている力を最大限に発揮させ、発達の援助を行うことです。
ミュージック・ケアのねらい
 音楽の特性を生かして、対象者の心身に快い刺激を与え、対人的な関係の質を向上させ、情緒の回復や安定を図る。さらに、運動感覚や知的機能の改善を与える。
ミュージック・ケアの主な効果
  1●関係性の発見と改善
  2●コミュニケーション
  3●情緒の安定
  4●不安定行動の軽減
  5●自己コントロール
  6●身体機能の促進
  7●発達の促進
  8●リラクゼーション
  9●生きがい
  10●集団参加の促進
  11●注意集中力
 安心できる場と関係性を獲得し、生活意欲の喚起や助長、向上へとつながっていき、生活全領域にわたって好ましい効果をもたらす。

その他の効果
  ●身体運動の誘発     リハビリ効果・発達援助
  ●歌唱による効果     昔のことを思い出す(回想)・呼吸を整える・言葉の誘発
  ●楽器演奏         発達援助・機能訓練
ミュージック・ケアをするにあたって
 1●自らが選び、自らが決定し、自らが行動するということを大切にする。自らがしてみたいと思える気持ちを育てる。
 2●する人、される人という区別をするのではなく、ケアされあう関係を大切にする。
 3●音楽性や音楽的技術を身につけることはもちろんであるが、豊かな人間関係、生き方なども大切にする。
 4●効果を急がず、たくわえと待ちのセラピーである。

 ●ミュージック・ケアの場は、何かを無理矢理させたりするのではありません。何かが上手に出来たり、人よりも先に何かが出来るようになることでもありません。

 ●今のままのあなたを受け止めることから始まります。そして、自らが自分らしく成長しようと思うまで、そっと寄り添ってあげるのです。
さらに自分が何かをしてみたいなと思った時、手を差し伸べて援助することなのです。もう一度本当に人間本来の穏やかで、生き生きと生きようとする気持ちを支えてあげるところなのです。そして、共にケアをしあいながら豊かに成長しあう場なのであります。
ミュージック・ケアの方法

基本メソッド
●オリジナル曲・クラッシック曲・ポピュラー曲などを含み、ミュージック・ケアのオリジナル基本メソッドとしています。これらの曲には、発達援助や身体機能促進の観点で作られた基本動作と基本姿勢(キーポジション)が組み合わされています。(約100曲)
身体表情表現
●心と体はつながっていることから、相手の気持ちを言葉ではなく、情動で伝え合うものです。
●ボティーンゲージとしての役割を果たすものでもあります。
●発達援助・機能訓練としても役に立ちます。
歌唱
懐メロ、唱歌・民謡などを取り入れ、回想・言葉の誘発・呼吸を整えるなどを行っていきます。
楽器演奏

●音楽技術を高めるための訓練として行うのではなく、音楽をより積極的に楽しむために利用します。そのために、メロディー楽器よりも打楽器などを主に使用します。
その他の道具の使用
●聴覚だけでなく、視覚・触覚・嗅覚などを刺激し、音楽を楽しみます。
●音楽を感じてもらうために、シャボン玉・フラップバルーン・ボール・紙・ボード・ビニール袋などを利用します。
●また、音楽を伝える手段として、タッピング・マッサージ・見せて・触って風を感じて・・・などの方法を利用します。
即興プログラム
●その場で集団を観察し、対象者の気分やリズムに合わせ、対話をするように即興でプログラムを組み立てていきます。
●セッション全体をひとつの曲として見立てて、最後には静かで心が落ち着き満足感を持って、快い余韻を残すような曲で終わるように組み立てます。

ミュージック・ケアの対象者 

 赤ちゃんからお年寄りまで、障害があってもなくても、どんな人も対象になります。
●発達の援助
知的障害、ダウン症、自閉症、情緒障害、精神障害、言語障害、視覚障害、脳性マヒ、重症心身障害、強度行動障害、重複障害
●心身のリハビリテーション
認知症老人、寝たきり老人、脳卒中リハビリ
●元気な人づくり(保健事業)
子育て支援(一般乳幼児)
心の教室(登校拒否、学級崩壊)
元気な人づくり(一般老人、一般婦人、マタニティー)
介護予防

ミュージック・ケアを詳しくお知りになりたい方はこちらへ・・・

日本ミュージック・ケア協会

現在カノンでは、1名の会員が中級研修 6名の会員が初級研修を修了しました。

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